不完全な国勢調査、5日間の旅路②

501(国勢調査におけるビルマ族のコード番号)と国勢調査

KIA(カチン独立軍)が支配するカチン州とシャン州北部の一部地域では国勢調査を行うことをKIAが禁止したため、調査を実施できないことを中央国勢委員会が明らかにした。
国勢調査の実施において、民族のコード番号やその他データが間違って記入されるなど、様々な問題に直面していることが、国勢調査を受けた人々のインタビューから明らかになった。
「ダウェー族(コード番号502)なのに501(ビルマ族)と記入してしまった。ダウェーの番号は501だ!とダウェーの団体が言っていたのを聞いたんだ。なんで501になるのかという理由までは聞かなかった。」などと、ダウェー族では5人もの人々が501(ビルマ族)と間違って記入してしまっていたことをダウェー族のある人が告白した。
カチン州のバンモーとインドージー地域にいるシャンニー族に対し、シャンニー族として国勢調査で記入しないようKIA(カチン独立軍)が圧力をかけたため、KIAの支配地域に住んでいる3万人以上のシャンニーが国勢調査を受けられなかった旨をタイレン(シャンニーの自称)民族発展党の党首であるウーソーウィントゥンが述べた。
シャンニーは、公式に認定されている135の少数民族に含まれないためシャンニーはコード番号を持たない。国勢調査を行った際に、シャンニーをコード番号914(その他)でなく、シャン族のコード801に間違って記入してしまったため、修正しなければならなかったことを自身がその状態に出くわした人々が述べた。
914というコードはミャンマーの公定民族135に含まれない民族と、外国人のために存在する。
国勢調査員が135の少数民族に含まれない人々を914と記入することを知らなかったため、調査対象さが回答したままに記入し集計したところ、間違いが生じている。田舎の人ならばなおさらそうなる。」とウーソーウィントゥン(タイレン民族発展党の党首)が言った。

ゾミ民族も個別のコードを持たないため914(その他)に記入する、という計画に対し、ある国会議員は「914に記入したら外国人ということになってしまう」と言ってその計画を阻止しようとしている、とゾミ民主連盟の党首プーカンリャンは言った。
同様にマンダレーの地元民の一部では、民族名を聞かれずにビルマ族のコード501に記入してしまったことを話した。
ベイ地域でも国勢調査をするさいにベイ族と答えたのに、ベイ族のコード503でなく、501(ビルマ族)と記入されたことを一部の地域住民から知った。

そのため別日に区長のもとに行ってコードが間違って記入されたことを伝え、正しく修正した、と彼らは述べた。

 

③へつづく…